針灸治療院「元気」

【経歴】
  • 中国・北京中医学院(現・北京中医薬大学)卒業後、日本で針灸・指圧師の資格取得。 その後、天津、瀋陽、北京で気功医師、太極拳家、鍼灸医に師事。帰国後、帯津三敬 病院中国室長として西洋医学と連携しつつ、末期がんをはじめ難病患者の鍼灸、気功治療にあたる。
  • 帯津三敬塾クリニック勤務を経て「統合針灸治療院元気」を開設。
  • 鍼灸師・指圧(あ・マ)師・中医師・健康管理士
  • 世界医学気功学会 理事
  • 帯津三敬塾クリニック気功講師
院長 鵜沼 宏樹

2010年1月9日(土)、かつて更年期障害による偏頭痛、肩こり、発汗などの症状で悩まされていた知人を連れて治療のため医療気功、中医(漢方)理論を基づいて針灸治療を実践している「統合針灸治療院元気」の鵜沼宏樹院長先生のところへ訪ねて参りました。

鵜沼先生との出会い

鵜沼先生と初めてお会いしたのは、2006年夏頃でした。帯津三敬病院名誉院長帯津良一先生が中国・珠海にある中医学(東洋医学)を中心とするがん治療を実践している振国腫瘍医院を見学するため、鵜沼先生が帯津先生の通訳としてご同行した先生の1人でした。

鵜沼先生は中国・北京中医薬大学卒、中国語はとても流暢で、日本で針灸、指圧師の資格を取得後、再度中国へ渡り、気功、太極拳を学び、帰国後、帯津三敬病院で東洋医学と西洋医学による末期がん治療、難病患者の針灸・気功治療に従事していました。

その後、2006年に東京・池袋で針灸や気功によるホリスティック的な治療を実践する「統合針灸治療院元気」を開業し、中(東洋医学)西(西洋医学)統合医療によるがんや心身症など様々な病気に苦しむ人々への治療にあたっています。

鵜沼先生は、とても勉強に熱心な先生で、知識や技術になする名人ありとなれば、どこへでも教えを乞いにいくほど、全身全霊で患者さんをケーアすることから多くの患者さんに好かれ大変評判がよい人気の先生です。

そこで、近年目まぐるしい社会変化によるストレスが原因とされる男女の更年期障害が注目され、身体に優しい医療を求められ声が高まる一方、統合医療の分野では、漢方、気功などを取り入れた治療が患者さんから高い評価を得ています。 鵜沼先生の治療はすべて予約で行います。偏頭痛、肩こりなどの症状が重い知人の治療を優先に、私はその治療現場を見学しながら、体験取材をさせて頂きました。その取材の一部を皆さんの明日からのご健康にお役に立てればと思い、以下の通りご紹介いたします。

統合針灸院元気が実践する中医学とは

治療はまず、先生の問診から始まります。その後、治療ベッドに横たわって先生が丁寧にツボ押しをしながら、触診というかたちで患者さんの痛みや、不調と訴える箇所を真剣に耳を傾けて会話をしながら、体の状態や症状・病気との関連などを詳しく教えて下さいました。

鵜沼先生の話によると、中医学では、人体の生理機能を五臓(心、肝、脾、肺、腎)と、六腑(胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦)に帰属させ、感情などを七情(喜、怒、悲、思、憂、恐、驚)に細分化しています。また、自然界における様々な現象や形を五行(木、火、土、金、水)で成り立っているという基本的な考えがあります。この基本的な考えから、 更年期障害は中年期から老年期に至る過渡的な段階(女性は通常45~55歳、男性は通常50~60歳)において、体内の代謝機能の減退、内分泌機能の失調、自律神経の乱れによって起こる一連の症状を指します。 中医学では“鬱証”、“不寝”、“心悸”などの病証の範疇に属します。

つまり、中医学では、総て腎気衰退,衝任虧損,陰陽失調(腎の機能が衰えて、生殖活動と関係の深い衝脈・任脈という経脈が損なわれて、陰陽のバランスが失調した)のために起こる病気と解釈しています。

上記の説明から、婦人病や、更年期障害による腎気衰退などからホルモンのバランス失調などが衝脈と関わる事が分かります。鵜沼先生の治療は、その衝脈に当てはまるツボから、症状の改善をはかる針灸治療のほか、患者さんが疼痛や不快感を感じた部位に対する対症療法も合わせて行って下さいます。

また、ツボに針を刺したままで、より患者さんの体内の電流をスムーズに運ぶため、針灸院ではなかなか見かけない針灸の針を電気コードで手、足に刺している針と繋げ(写真をご参照)、一層の効果を図る治療法も行いました。

「色彩診断治療法」とは
そのほか、あまり馴染みのない「色彩診断治療法」も治療に取り入れています。「色彩診断療法」とは、文字どおり色(カラー)を用いて痛みを取り除いたり、病気を治そうという、これまでには全く考えられなかった治療法です。

この治療法は、東洋医学で言う五色の青、赤、黄、白、黒から、経絡との関わりからみると、臓は大体合致するが腑は全く異なり、脊柱にしても全て異なる色があり、具体的には赤でも種類によっては反応が大きく違うなど、中医学を基礎とした薬の薬効成分と同じように効果がある色を用いて病気を治す、つまり服薬せず色を身体に貼るだけで病気の回復をはかるほか、服用した薬の効能を生かす役割をしてくれる治療であります。

「色彩診断治療法」のポイントは、探索棒(真鍮(しんちゅう)でできた棒。棒の中に病体から採ったウィルスなどのサンプルが置き換えられたカラーが入っている)を使って、痛みの種類などを特定し、そして、選定されたカラーを病因ポイント(ツボ)に貼り、効果をみる治療です。
色彩診断療法で用いた検索棒から、肩こり、頭痛の緩和に効くツボ、経絡にカラーシートを張り、慢性疼痛疾患に合わせた異なるカラーシートも張って頂きました。
一連の痛みを和らげる低周波治療から、針灸、色彩診断療法のあと、更に肩から頭部にかけて手で触れながら気功を用いて、身体全体のバランスを整え「気の流れ」をよくする気功治療を行いました。

体験取材を通して
最後に、治療の効果を持続するため、針灸院に通えない場合自宅でも簡単にできるツボマッサージ法をメモと一緒に渡されました。80分と言われる初回の治療が時間少々オーバーで丁寧に行って頂きました。 治療を受けた友人は、治療ベッドから起き上がりながら「あぁ!体が軽くなった!」と何度もいい、元気を取り戻した軽快な声で先生や受付のスタッフにお礼を言って、満面の笑みで帰宅の途へつきました。

今回の体験取材から、鵜沼先生が実践する針灸や気功などの治療は、一般の針灸院での治療とはかなり違うということが伺えます。 小さな温かみのある針灸院で、高い治療効果、幅広い技術と丁寧さから人気を呼んでいます。がんや、膠原病、糖尿病から慢性病の治療の目的で鵜沼先生のところをたずねる患者さんが多く、先生1人で治療に当たっていますので、待つこともあります。

当サイトで「縁をつないで、運を呼び込む―ガンに負けない<希望の法則>」を連載してくださるジャーナリスト関根進様(食道がん担がん者)も鵜沼先生の大ファンの1人で、鵜沼先生の針灸や気功治療に関するご紹介も記事に詳しく書かれておりますので、是非あわせてご覧頂きたいと存じます。

鵜沼 宏樹著者紹介

書籍名「一日の簡単気功レシピ」
出版社:春秋社
書籍名「医療気功」
出版社:春秋社
書籍名「症状を楽にする 簡単気功レシピ」
出版社:春秋社
書籍名「元気になれるとっておきのツボ療法」
出版社:婦人之友社
タイトルとURLをコピーしました