《第6号》 台所は家庭の薬局、主婦は家庭の薬剤長

元気長寿を果たすカギは≪食≫にあり――、いま発売中の月刊「むすび」誌・新年号(正食協会発行)からはじまった新連載コラム「運を呼び込む 希望の法則」の紹介の続きです。

ところで、断食といえば、大阪の幸田光雄医師の少食療法・断食療法が有名です。
その患者さんが書いた「食べること、やめました」という本を、最近、読んだことがあります。

青汁の断食で難病を治して13年という森美智代さんという鍼灸師さんの本です。
幸田医師は自らすすめる断食食を≪仙人食≫と呼んだそうですが、この女性患者は≪仙人2号≫と呼ばれていたと書いてありましたから、まさに、中国4000年の道教の仙人が≪辟穀≫(=断食)して不老長寿を得たという、トテツモない話とオーバーラップして、なんとも興味深く感じました。

僕たちのスローヘルス研究会の仲間に、有機古代米で有名な群馬・藤岡の浦部農園の経営者・浦部真弓さんがおりますが、この人も、32歳のときにベーチェット病という口腔や皮膚など全身が潰瘍でただれる難病に襲われ、東京の公務員生活を辞めて、幸田医院の青汁療法や金魚運動で治そうとした人です。

断食と空腹の狭間に苦悶しつつ、ついにマクロビオティックに行きつき、東京東北沢にあるリマクッキングスクールで初級から師範まで勉強。それがきっかけで、夫の修さんの実家で、古代米農園を経営することとなった。難病治療との≪縁≫が広がって、人生の≪運≫を変えた人でした。

今は、有機農園を15ヘクタール(東京ドームの約3倍)に広げ、全国7500の常連客に有機の古代米、玄米や健康食品を通販して、元気で活躍しています。我が家でも、毎年この農園の古代黒米や赤米、低セルロース米などを購入しています。

浦部真弓さんは産経新聞の群馬版にエッセイを連載し、次のように書いています。

「若い人たち、とりわけこれから子供を生んでいこうという女性たちが食事に注意を向けはじめたのは本当にうれしいことです。玄米と味噌汁という組み合わせは食養の要です。浦部農園が必死に守りたいと思ってきた
農の原点が結実したのがマクロビオティックの食事なのです。

一物全体、身土不二(しんどふじ)、陰陽調和という言葉はマクロビオティックの本質をよく表していて好きな言葉ですが、一番好きなのは「お台所は家庭の薬局、主婦は家庭の薬剤長」という言葉。
家族の健康や笑顔がお料理する人のさじ加減一つで守れると思ったら、お台所が大好きになりますよ。」と。

もう一人、インターネットで知り合った岩手・一関の鈴木美感子さん(食生活アドバイサー、自然食品店「マグノリア」経営)で、お子さんのアレルギーをマクロビオティックの食事法や手当法で治したというので、理論ばかりかメニューもたくさん教えて貰いました。
(以下、来週に続く)

≪いのちの手帖・推奨! 希望達成のトキメキ養生法≫
――体を温める、おばあちゃんの知恵 実践・その1――
(1) 梅醤番茶 (胃腸の不調や冷え性によい。筆者は毎朝飲んでいる)
【材料】 ・梅干一個 ・純正醤油小さじ1、しょうが汁2~3滴、熱い番茶
【作り方】 1・梅干を湯のみ茶碗に入れ、よくついて練る
2・醤油を加えてに練り、しょうが汁を加える
3・その上に熱い番茶を注ぎ、よくかき混ぜる
(2) れんこん湯 (せき止めやゼンソクによい)
【材料】 ・れんこんのおろし汁5~30CC ・ショウガ汁2~3滴 ・塩少々 ・熱湯
【作り方】 1・れんこんをよく洗い、皮を剥かずにすりおろし、布で汁をしぼる。
2・ショウガ汁を加え、塩で味付けをして熱湯を注ぐ。
(3) 葛湯 (お腹が温まり、風邪の引き始めによい)
【材料】 ・本葛粉大さじ1 ・純正醤油小さじ1 ・水150CC ・ショウガ汁2~3滴
【作り方】 1・鍋に本葛湯と水を入れ、本葛粉のかたまりをなくす。
2・鍋を火にかけ、透明になるまでかき混ぜる
3・醤油とショウガ汁を入れてかき混ぜてから、火から下ろす
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