痰湿質(たんしつ)

痰湿体質(体内の老廃物や余分な水分が溜め込む体質)

全体的な特徴① 痰湿(消化器や呼吸器に停滞している湿と体液やリンパ液、消化液などの水の異常代謝物)が停滞して蓄積している状態で、腹部は脂肪が多く柔らかい
② 口の中がねばつく、鼻水や痰が喉にからむことがある
③ 身体が重だるい、胸腹部が重苦しく張った感じがする
体格の特徴肥満型、腹部に脂肪が多く柔らかい
外見の特徴① 顔が油っぽい、汗は脂質で脂ぎって粘稠度が高い
② 痰が多い、胸が重苦しい
③ 酒や甘いものや肉などの脂っこいものが好き
④ 肥満気味で手足がむくみやすい、下半身が重い
⑤ 舌苔は厚いベトベトした白色だが、湿熱になると黄色くなる、脈滑(脈拍はお盆にのせた玉が転がり流れるような状態)
心理的な特徴性格は温厚、穏やか、我慢強い
発病の傾向① 消渇(糖尿病)になりやすい
② 甲状腺機能低下、統合失調症、うつ病、関節リウマチなど
③ 高血圧、脳卒中の疾患にかかりやすい
環境に対する適応力梅雨季節や湿っぽい環境への対応能力が低い
※中医学では、自然界の気候変化で引き起こされる外感疾病の病因を風、寒、暑、湿、燥、熱(火)という外邪 (六淫)に分類されています。季節により「邪」の種類は異なり、春は風邪(ふうじゃ)、夏は暑邪(しょじゃ)、梅雨は湿邪(しつじゃ)、秋は燥邪(そうじゃ)、冬寒邪(かんじゃ)、熱による(火)邪(ねつじゃ)があります。
◇健康と養生のアドバイス◇
正しい体質改善は、病気の予防になる
食事

1.食事やお酒の量を減らし、油っこいもの、甘いものはひかえるようにしましょう。
2.体のデトックスを図りながら、血液をサラサラにしてくれる海藻類、食物繊維が多い根菜などを多めにとることをおススメします。代謝を高めるスパイス類や排出効果を高める酢も積極的に利用するとよいでしょう
3.暴飲暴食や早食いを避けましょう
4.適する食材:ハトムギ、長芋、あずき、カボチャの種、たまねぎ、梅、椎茸、はまぐり

運動

年齢、体調に応じて強度ある筋力トレーニングやラニングで緩んだ筋肉を鍛え上げる

痰湿体質の養生の基本は、「水分をとりすぎないこと」です。

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