《第31号》●希望の法則31 ワッショイ!人生を「お祭り」にしよう≪その2≫

2010関根進いのちの手帖

明治大学教授・斉藤孝さんの260万部ベストセラー、「声に出して読みたい日本語」シリーズの第6弾「人生を祝祭する言葉」を読む。

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《ワッショイ!》とは身体と宇宙を揺さぶるお祭りの言葉だ――僕の敬愛する大先輩、86歳で元気溌剌の邱永漢さんは、まさに、自ら「お祭り心」を高めることの上手な元気長寿の達人だ――という話の続きです。

もちろん、資源共有、環境保護、南北協調を迎えた今の時代です。昔とは元気のエネルギーの発揚法が違って複雑です。しかし、一人一人の心に「お祭り」を抱くことが元気の源だ――この鉄則はいつの世も変わらないでしょう。

あのサッカー・ワールドカップの準決勝、決勝まで上り詰めた国々では、「お祭り」の高揚が内需を喚起し、低迷するGDPを少なからず押し上げたというではありませんか?

もう一人、僕が週刊誌編集長の頃から付き合って頂いている、元気長生きの先輩の話を紹介しましょう。ジャーナリズムの大先輩に小石原昭さん(企画集団・知性アイデアセンター代表)という反骨心に溢れた情報発信の傑物がおられます。

こちらも82歳にして無病息災、顔艶ピカピカ。いまだに轟くような大音声で相手を楽しませる話術の達人です。その小石原さんは、雑誌『財界』で「悠々対談」というユニークな連載を持っていますが、「財界」6月24日7月6日号が送られてきたことがあります。

中を開くと、今回は 「人生、お金よりまず楽しむこと」と題して、200円入れるとビニール製衣装ケースのような箱の中からトランペットを面白おかしく演奏する――いまどき珍しい大道芸=「人間ジュークボックス」のタカパーチさん(本名 高橋修二さん64歳)との痛快な対談なのです。小石原さんも豪快な人ですが、タカパーチさんも型破り。

小石原さん(写真)のユニーク対談

対談

タカパーチ  「子どもたちがやたらコインを入れつづけてくれる(略)」

小石原  「今日だって、何人も子どもが踊っていて、二歳くらいの赤ちゃんも踊ってた。子どもは一瞬で適応できる。パッと子どもになれる大人は達人ですね」

タカパーチ 「音楽って原始的で、本能に直接訴えるんです」 (中略)

小石原「あなたの芸を拝見し、いろいろうかがっていますと、あなたには自由が何よりなんですね」

タカパーチ 「一人でやるのはいろいろ大変なこともありますが、良くてもダメでも全部自分のせい。人のせいにしなくていいし、自分で納得できますから」

小石原 「いまの日本は、国も社会も個人も『他人のせいの社会』です。いいことは全部自分のせいで、悪いことはなんでも他人のせい。『自己責任』という言葉が死語になっていますね」どうですか? 「人生、まず楽しむ」=「人生祝祭論」に通じる対談と思いませんか。

小石原さんの持論は「僕は元気だから仕事をするのではない。仕事をするから元気なのだ」「仕事の合間に養生するのではない。養生の合間に仕事を楽しんでいるのだ」――ですが、人間ジュークボックス=トランペット大道芸を気ままに楽しむタカパーチさんとは意気投合したようです。

ちなみに小石原さんの「悠々対談」には僕も一度ゲストで招かれたことがありますが、毎回、登場するゲストが大望貫徹・自由奔放の人たちばかり。 もちろんホストは満身反骨、泰然自若ですから読み応えは痛快無比。興味があれば、「財界」の対談を読んでみて下さい。きっと心が軽やかに弾みます。

健筆現役を楽しむ先輩を上げればきりがありませんが、僕の敬愛する出版評論家の塩澤実信さんも傑物の一人です。大腸ガンで退院後、自らの手作り田舎料理で見事に克服13年、ことし80歳ですが、「出版社大全」といった800頁の大著を次々と上梓。

「まだ、人生これからですよ」が持論ですが、これは100歳にして長編小説「森」(注・単行本で500頁)を書いた、故・野上弥生子さんから伝授された金言だそうです。いまは、あまりにも時代の元気が失せている。

「トキメキ」「サプライズ」「お祭り心」といった言葉が少ないと思いませんか? 僕は、いつも「トキメキの生命力向上法」と称して、一日一回トキメク=「一日一メキ」のすすめを書いていますが、もし気分が落ち込むようなことがあったら、≪悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事≫だ――

今一度、俳人・正岡子規の言葉を、声を出して読んでみませんか?

ワッショイ! 思い切り人生を楽しむ、いつも自分のまわりを「サプライズ」させる、声に出して読みたい「元気語=日本語」を大事にする――

この不透明な時代です。ますます、「人生を祝祭にする心」――

これが大切になってきたと思います。

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