《第32号》●希望の法則32  ≪以一貫之≫ 小沢征爾さん、桑田佳祐さんの「食道ガン報道」で考え

小沢征爾さん、桑田佳祐さんが、食道ガンの手術をこえて、果敢に闘っておられるニュースが、 テレビや新聞、そして芸能週刊誌を賑わしました。

このコラムでも何度も書いてきましたが、食道ガンの手術は膵臓ガンの手術に続いて、難しいとわれています。 もちろん、症状や個人差によって、結果の違いは出てきます。

僕が罹った12年前とは違って、大学病院や専門病院の早期検査も手術技術も

多様に進歩してきたはずですから、生還の率も上がってきているとは思います。早期発見で腫瘍が小さければ、身心にダメージの少ない内視鏡手術も可能です。

しかし、食道ガンとは、心臓や肺といった生命維持臓器に囲まれた胸部の奥=背骨の前につながる 30センチほどの管ですから、切除手術の場合は、胃の手術のように簡単にはいきません。

生命維持装置を守る肋骨をはがし、腹を切り、のどを切って食道全体を切除。 胃の神経の動きを抑えて持ち上げ、 のどの下につなげるという「荒治療」ですから、 問題は、切り取って繋げる「医の技術」は上手くいくにしても、 麻酔が取れてからの副作用や合併症、さらに術後の生活も大変です。

当座は、胃がのどの下に来るわけですから、食事も食べてから飛び出すことがありますから、 何度も分けて食べたり、枕を高くして寝るといった生活の工夫も必要です。

多くの人が、食道なんていう食べ物を飲み込む管の病気は「切れば簡単に済む」――と考えがちですが、 罹った患者は、予後、大変な苦しみを抱えるとともに、それを乗り越えて生き抜く、大きなエネルギーを要求されることとなるわけです。

僕は「食道ガンを切らない」という治療選択をしました。小沢征爾さんも、桑田佳祐さんも、 僕とは違う治療の道を選ばれましたが、退院後の養生の道――人生の希望の道のりは同じです。「元気で長生き」―― なんとしても養生の頂上を目指してほしいと、切に願っているわけです。

別に、僕の「切らない選択」が最良の治療だなどとは強弁は致しません。 切るにしても、切らないにしても、それぞれに退院後の苦労、苦痛は大変なものです。 もちろん、だれしもが人一倍の養生の工夫を凝らすことになります。 「生還」「延命」という頂上を極めたい!「寝たきりではなく、元気で長生きしたい」という、 生きる意欲さえしっかりと持続できれば、やがて、それなりの良い結果を掌中にできる――僕は、いまも、そう考えています。

一般論として、このコラムでもよく書いてきましたが、ガンになっても「あわてない、あきらめるなよ、あせらない」――、 この「ガンは絶望病にあらず」の金言を肝に銘じて、退院後の人生を再設計することが大切だと思います。

好きな金言に、「以一貫之」(いちをもってこれをつらぬく)という「論語」の言葉がありますが、「なんとしても元気で長生きするぞ」 「納得する人生を過ごすぞ」という、新たな信念で、次なる道を貫くことだと思っています。

もちろん、誰しもが、再発の不安に襲われます。病気でなくとも、いずれ誰しもが寿命は尽きます。 しかし、「以一貫之」、いや「以一貫命」(いちをもって いのちをつらぬく)――それぞれ、患者自身が再設計の信念をどこに置くか? ここが元気で長生きのポイントです。僕の場合、「以一」の「一」という信念は、患者を機械のように扱う西洋医学だけでなく、 心身全体を見る東洋医学の知恵を合わせたホリスティックな養生法を選んだことは、拙著やコラムで書いている通りです。

自分を偽らない「人生観」に近い道を選んだ人、ささやかでもトキメクような希望を見出した人、そうした養生の達人が、上手に「元気で長生き」の成果を掌中にしているように思っています。

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